PCB
Poly Chlorinated Biphenylの略。ダイオキシン類として総称されるものの一つ。電気機器の絶縁油、熱交換器の熱媒体、ノンカーボン紙など様々な用途で利用されたが、慢性的な摂取により体内に徐々に蓄積、様々な症状を引き起こすことが報告されている。大きくとりあげられる契機となった事件として、1968年のカネミ油症事件がある。米ぬか油中に脱臭工程の熱媒体として用いられたPCB等が混入したことが原因で、西日本を中心に広域にわたり米ぬか油による食中毒が発生した。当時の患者数は約1万3千名に上ったといわれる。中毒症状として、目やに、爪や口腔粘膜の色素沈着などから始まり、ついで、座瘡様皮疹(塩素ニキビ)、爪の変形、まぶたや関節の腫れなどが見られる。